ゼイリブ「従え」「結婚し、繁殖せよ」

ホラー映画の帝王ジョン・カーペンター、1988年の作品。
求職中のネイダが拾ったサングラスをかけると、人間の中に混ざっている異星人の姿が認識できた。異星人は地球侵略を目論んでおり、街中洗脳広告で溢れていた。SF、ホラーの体裁をとった風刺映画。

Ⓒ1988 StudioCanal


ジョン・カーペンター・レトロスペクティブ2022
”スクリーンというタイムマシーンで80年代カルチャーの金字塔ジョン・カーペンターの世界へ”
伝説のSF傑作が4Kレストア版で40年ぶりによみがえる

ということで『ニューヨーク1997』『ザ・フォッグ』『ゼイリブ』の3作が上映。
ホラー映画は積極的には観ない方だが、宇宙人モノは好きなので『ゼイリブ』を選ぶ。

原題はそのまま"They live"なのだが、これは自由教会の壁の文字 “THEY LIVE WE SLEEP"からかな。

失業中のネイダは、職を求めるうちに同じような境遇の人々が暮らすキャンプ地に辿り着く。
そこは隣接する自由教会が支援してくれていた。
一台しかないTVだけが娯楽だったが、度々電波ジャックされ、まともに視聴もできない。
あるときネイダは電波ジャックと自由教会の関係に気付き、教会に潜入する。
そこで見つけたサングラスをかけると…。

人間の中に、髑髏のような顔をした者たちが混ざっている!
この顔は一度見たら忘れられない。『ホルムアルデヒド顔』という名称らしい。
彼らは異星人で地球侵略を狙い、着々と行動を起こしている。一部の人間は彼等に協力し、利益を得ていた。
街中の広告はサングラスをかけて見ると全て洗脳メッセージに。
OBEY 従え
MARRY AND REPRODUCE 結婚し、繁殖せよ
CONSUME 消費せよ
ネイダはレジスタンスと合流し、異星人が洗脳メッセージを送っていると思われる電波塔の破壊を目指す。

SFアクション映画ということで、迫力のあるシーンが印象的。
ネイダが友人にサングラスをかけさせようとしてひたすら殴り合いが続いたり。だが最もど迫力だったのはホリー酒瓶横殴りシーン。もう少し説明しましょうか。ネイダはビルから脱出する際、ホリーの運転する車に強引に乗り込み、更に自分を匿うように言って高台の家に上がり込む。その際、ホリーが酒瓶をぶん回して横殴りしてネイダを窓を打ち破って外へ転げ落とすところ。階段落ちよろしくネイダは崖を滑り落ちていくのだ。ほえーっ。
いやーそれにしても面白かった。食わず嫌いするものではなく何でも観てみることね。
2025年にはあいつらは地球を征服してるらしいよ!もうすぐそこではないか。

お気に入りの台詞

“MARRY AND REPRODUCE"
異星人からでなくても、洗脳されてるのか!?常日頃感じますね。