【中村軒】桜餅:葉っぱが美味しいと思ったのはこれが初めて

時折「自分、餡子好きなんだっけ?」という思いが過ります。それなりにおやつメモでも豆大福やいちご大福の感想を書いてはきたけれど、餡子単体を愛でていることは少ない気がするのです。お餅やいちごと合わさったときの、団体戦というかチームの総合力で美味しさを判断するけれど、主役としてそれだけを切望するかと言えばけしてそうではない、ようです。と自分の心の動きを観察。なのでぼたもちやおはぎには全く触手が動かない。その流れで桜餅も。しかしここにきて、たぶん生まれて初めて美味しいと感じた桜餅に出会いましたよ、というお話。マエオキナガカッタネ。京都の桂離宮近くの【御菓子司中村軒】の桜餅。京都なので道明寺

日本橋高島屋、月一回の京都航空便にて。京都からのお取り寄せは、日本橋三越を利用することが多いです。というのは受け取りが三越は土曜、高島屋は金曜なので。どちらにしても出町ふたばの豆餅は予約販売されるとすぐ完売になってしまいます。手に入ったらラッキーくらいの気の持ちようで臨むのがよいかと。

じゃーん。桜餅、2個入り518円也。
季節柄、有名処の桜餅が販売されていました。京都航空便なので、全て道明寺。東京の老舗に基本馴染んでいるので和菓子は気持ち東に肩入れしてしまうのですが、桜餅に関しては道明寺がいいな。だってお餅が美味しそうだから。というわけで掲載写真から、一番お餅が好みだった中村軒を選択。

お皿に出したときから桜の葉っぱのいい香りが広がって、これ正解だったわーと思いました。
見てください、このつやつやきらきらぴかぴかした姿を。そして美人はいい匂いがするよねーってことをなんとなく思い出す。

真上からもパチリ。サイズは直径5㌢高さ3㌢くらい。

葉っぱの向き、あんまり考えずに切ってみる。つやつやピンクのお餅はぴかぴかに輝いている。
口に入れると、桜の葉っぱの香りがぶわあっと強くなって、春だなあとしみじみする。葉っぱはもちろん食べる。葉脈が引っかかることもなくごわごわもせず。そして何よりこの塩気がたまらないお餅と餡子の美味しさを数段引き上げている桜の葉の塩漬けがこんなに重要な役割を果たすとは思わなんだー。生まれて初めて葉っぱが美味しいと感じた。しっとりもちもち、きめこまかな道明寺。薄紫の上品な甘さのこしあん。あっさりとした甘さで食べやすい。桜餅っておいしいのだなあって。ほわーんとなりました。これはまた食べたい!ごちそうさまでしたー。