ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード「あのー、聞こえてるよ?死人でも聞こえてたよ」

ライアン・レイノルズサミュエル・Lジャクソンによるアクション・コメディ
資格を剥奪された超一流ボディガードのマイケルは、精神科医の勧めに従い休暇中。そこへ宿敵の殺し屋ダリウスの妻が押しかけてきて、マフィアに拉致された夫の救出を手伝わせる。その際インターポールの情報屋も殺してしまったものだから、行きがかり上捜査協力を余儀なくされ、テロを企てるギリシアの大富豪を阻止することに…。

©2020Hitman Two Productions, Inc.

原題 The Hitman’s Wife’s Bodyguard

邦題は『ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード』とカタカナ読みそのまま。殺し屋の奥さんのボディガード。
前作The Hitman’s Bodyguard 『ヒットマンズ・ボディガード』の続編。そんなのあったっけと思ったら前作は配信のみで日本劇場未公開。未見でも十分楽しめた。

ライアン・レイノルズのちょうどよさ

感想としては一にも二にも主演ライアン・レイノルズのすわりの良さ。
役者として認識したのはたぶん『あなたは私の婿になる』『リミット』辺り。でも作品よりも結婚相手はスカーレット・ヨハンソン、次はブレイク・ライヴリーと次々美人ばかりなので、なんだか分からないけれどとても魅力的な人なんだろうなという正直ぼんやりとした印象しかなかった。しかしながらどんどんいい感じの役をやるようになってきていて、『フリーガイ』でそうそうこういう使い方がいいんだってばってとこまできた。今回のボディガード役もそういった延長で、ライアン・レイノルズの魅力が余すところなく発揮されていた。

ライアン・レイノルズはよく見ると典型的なハリウッドの役者顔で、アクションもこなせるから、シリアスにもコメディにも振れる。同時に人の好さやとぼけた感じが前面に押し出されているから、立ち位置的にはベン・スティラーの系統ではないかと思う。ベン・スティラーといえば『ズーランダー』、といえば決め顔「ブルースティール!」スーパーモデル役っていう設定からしておかしいのにー。久しぶりに見ようっと。

登場人物と一言感想

マイケル・ブライス(ライアン・レイノルズ
トリプルA級ボディガードだがライセンスを剝奪されて休暇中。
(なぜ剝奪されたかとか、前作未見であれやこれや分からないけどまあいっか、というね)
言霊のように叫ぶ「資格なんてなくても俺は気にしねえーー」が結構気に入った。

ダリウス(サミュエル・L ジャクソン
マイケルの宿敵で最強の殺し屋。
この人出てくると『パルプ・フィクション』を反射的に思い出して、怖い。本筋とは別にコメディなのに気が抜けないのよ。

ソニア(サルマ・ハエック
ダリウスの妻で詐欺師。キレると恐ろしい。
新婚気分が抜けずダリウスに一途。子供がほしくてマイケルに相談する。やることやってるのに何が問題?にマイケルは冷静に「生物学」と。
ダリウスのことを聞いて回っているときだったか、マフィアの返事
「若い女を連れていたが30過ぎはいなかった。あんた、30過ぎなんてもんじゃねえだろ?」
当然キレて暴れました。

アリストテレス(アントニオ・バンデラス
ギリシアの大富豪。経済制裁を逆恨みし、EUへのサイバーテロを企てる。
バンデラス、久しぶり。

ブライズ・シニア(モーガン・フリーマン
マイケルの父。伝説のボディガード。
モーガン・フリーマン出てきたら、ただのわき役で終わるわけがない。二時間サスペンスとかのTV欄で名前見て犯人当てる感覚に近い。

アクション多め。ふざけた落ちまで、なんも考えずに楽しめる。
資格を復活させてもらえるのかと署名した書類が、養子縁組書類だったというね。どうしても子供がほしいソニア、最後まで恐るべし。ライアン・レイノルズのおとぼけ具合好きだなー。