炎のデスポリス「私の銃は?返してもらえるんだよね?」

舞台となるのはネバダ州砂漠地帯の小さな警察署。ある夜、詐欺師がわざと暴力沙汰を起こし連行されてくる。泥酔したふりで殺し屋が拘置所に入り込み、命を狙う。新米女性警官の機転により殺人は未遂に終わるものの、更にサイコパスの殺人鬼が乗り込んできて無差別に殺戮を開始。戦場と化した警察署で生き残るのは誰か…というバイオレンス・アクション

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原題 Copshop

俗語でcop shopは警察署という意味。
邦題は『炎のデスポリス』でB級感満載だけど、本当そのまんま炎に包まれた警察署だった。ボボボーッて。
かつて東銀座にあった銀座シネパトスの地下通路に貼られているスティーヴン・セガールのポスターにありそうなタイトル。セガールの映画見たことないので見当違いだったらごめんなさい。あくまでイメージです。
B級っていうのは格下や二流って意味では決してなくて、もうそういう別枠のジャンルだと思う。
シナリオをパラパラっと読んだのだけど、gunfire(発砲)、gunshots(銃声)ばっかりでちょっと笑えた。その通りだったんだもの。

生き残るのは誰か?

ヴァレリー・ヤング(アレクシス・ラウダー):新米女性警官
ボブ・ウィディック(ジェラルド・バトラー):凄腕の殺し屋
テディ・マレット(フランク・グリロ):訳ありの詐欺師
アンソニー・ラム(トビー・ハス):イカれた殺人鬼

お気に入りの台詞

殺人鬼が登場してからはひたすら銃撃戦になるけれど、それまでは新米警官とのやり取りで事情をうまいこと説明したり。テンポよく進む。
詐欺師テディがなんでマフィアに命を狙われているかは分からず始まるが、ニュースで流れる司法長官が殺された件と関わっているらしきことがわかってくる。多くを説明しないのもいい。
「フィクサーって言葉は嫌いだ。俺は仕掛けてなんかない、機会を作り出してるんだ」
テディはこう言うんだけど、面倒くさいなあ。見た目も胡散臭い。

「君は警官が仕事だから殺人者になってしまうけど、俺は殺し屋だから労働者になるだけ」
一方、殺し屋ボブの台詞には、なるほどそうねと思えてしまう。単にジェラルド・バトラーだから?顔面説得力の差か?
「俺はサイコパスじゃない、俺はプロフェッショナルだ」
サイコパスかと聞かれて、答えるボブ。
「違いが分かるか?あれがサイコパスだ」
そう言って、アンソニーを指す。
風船業者のふりをして登場する殺人鬼アンソニーが、本当に存在が不穏で怖い。ずーっとニヤニヤへらへらしてるの。そして言いなりになっている警察署員A(誰か忘れた)には相当イライラ。もちろん殺されてしまうんだけど。

もうダメかーと思った後、平然と座っている新米警官ヴァレリーがカッコいい。
「私の銃はどこ?返してくれるんだよね?いいよ平気。私には友達の銃がある。死んだ友達のね」
最初から最後までずっと肝が据わっている感じがよかった。
そしてそして生きてたのかーってトラック(だったか?)にアンソニーの賞金首乗せて走り去るボブに驚く。やっぱりジェラルド・バトラーは死なないよなあと思いながら家路につきました。